◆ 一 囚人 ◆ (前部省略) 人形のような整いすぎた顔に、ようやく表情と言ってもいいものか分からないほど低い笑みが浮んで、 吐き捨てるように答えた男の顎を爪先に鉄の入った靴で思い切り蹴り飛ばす。 光の具合によっては青色にも見える髪が僅かに帽子の間から揺れているのが見えた。 同時にグシャリと何かが砕けるような鈍い音が響く。 そして、悲鳴とも言えない様なひどく潰れた声が蹴られた男の口から洩れ聞こえた。 「顎が砕けたか …。フ、早くその口を割らない貴様が悪い」 痛みに塞がらなくなった口からダラダラと締まりなく溢れる赤い唾液と、 耐え切れず零れた涙で濡れる男に抑揚のない口調で言い捨てて、爪先で男の額を上げる。 グイと強く押し付けられて半ば強制的に上を向かせれば、まだ曇らない瞳が美しく冷たい顔を睨みつけていた。 話す事さえ今は苦痛が伴う。じわりじわりと嬲られる痛みとは違い、はっきりとした痛みに男の意識が朦朧とした。 「まだ意識を飛ばすには、早いぞ」 麗人の声と同時に男の頭から冷水が思い切りかけられる。 大きな氷が幾つも入っていた。何度も打たれた鞭で傷だらけな露出した肌の所々に何かがぶつかり、肉が裂けた。 身を切るような冷たさに意識を失いたいのに失えない苦痛が襲う。 頭や顔にも氷はぶつかった。その度に皮膚が切れる感覚が肌の上を走り、一瞬遅れて血が傷跡を赤く滲ませていく。 しかし、男にとっての悪夢はそれだけではなかった。 「っぐあぁぁぁ!」 冷水の中に入っていたのはどうやら氷だけではなかったようである。 全身に付いた傷という傷から染みるような痛みが男に襲い掛かる。 ジンジンと熱を持ち、ひりひりと休みなく与えられる痛みに彼は床をのた打ち回った。 逃れたい。 欲望が一人、理性を押さえ付けて暴走を始める。 けれども彼がどんなにそれを欲しても、情報を提供しない限りは決して与えられる事は無い。 逃れる気力も体力も既に繰り返し行われる暴行の数々に全て奪われてしまっていた。 人を人として見ていない扱いが、苛む痛みよりもはるかに彼を苦しめる。 必死に屈辱に耐えるように、男は眉を顰め唇を噛み締めた。 (後部省略) ◆ 三 執務室 ◆ (前部省略) 無性に乾く喉を潤すように何度も嚥下しながらシキはアキラの愛撫から逃れるように身を捩った。 しかし、いくら腰を捻ろうともかえって中に埋め込まれたものがシキを刺激するだけで。 更に悦楽に溺れるのを助けるだけだった。 不意にアキラの手が、●●から更にその奥へと滑っていく。 シキは自分の躰が強張るのを感じた。これから何が起こるのか、解らない。 解らないからこそ怖かった。 「あぁ……ッふ……」 「そろそろ、こちらも変えましょうか」 アキラの白い手袋に包まれた手が、ゆっくりと●●の中へと埋められていく。 シキはただ呆然とその様子を見ているだけしかできなくなっていた。 過ぎた快楽に思考の全てを持っていかれる。 ドロドロと溶けた脳内に、アキラの声だけが響いていた。 自分の体内から先程まで散々苛まれていたものを抜き取られて、シキはホッと安堵の息をつくと共に少し物足りなさを感じていた。 ゴトリと鈍い音が耳に届いて、自分の親指ほどの黒いモノが床に落とされたのを知る。 拡げていたものを失い、ソコが咥える物を求めて蠕動を繰り返している。 「大丈夫ですよ、総帥……」 すぐに別のもので満たして差し上げますから 低く笑うアキラの表情はまるで、シキを地獄へと誘う悪魔のようだった。 彼の手が、先程の引き出しへと伸ばされる。 一体、其処に何があるというのだろうか。 シキはアキラの行動をただぼんやりと見つめているしか出来なかった。 元々行動を制約されてはいたが、快楽に全てを支配された今では抵抗する気すら起きない。 そう思いながら、シキはアキラの手元にあるモノへと視線を移し、それからゆっくりと目蓋を閉じた。 (後部省略) 「隠秘」 第一章 囚人 第三章 執務室 一部抜粋。第三章の方は表用に若干本文を書き換えてあります。 | ||
此処が「隠秘」の第一章 囚人の一部でございます。
気が付けば思い切り趣味に走っておりました。これでも若干はセーブをしたつもりでございます。 ですが、アンケート結果ではグロテスクなものは別に大丈夫という答えをいただきましたので。それに従わせていただきました。 そして第三章 執務室ですが…UPしようとした箇所を間違えました、ね…… 完全に裏仕様ですよね、これじゃあ。表用にかなり書き換えをしたつもりです。 雰囲気だけこんな感じと伝われば良いかなと思いまして……どのように総帥が嬲られるのかは本作品をご覧になってください。 (もしも拷問シーンは読みたくないけど肝心なシーンは見たい!という方がいらっしゃいましたらご連絡ください。このシーンのみを抜粋したコピ本を作成いたします。※この場合おまけは付きませんのでご了承くださいませ) そして僅かに変更されていたアンケートですが、アキシキの中にシキアキ、という構造は苦手だと仰る方もいらっしゃるようでしたので 別途おまけ本を作成するつもりでございます。そちらにシキアキでその後を書いております。 おまけも勿論R指定の予定でございますので、本作品が「何だかエロは少ないな…」という方は「おまけ付きで!」とご注文いただければお付けいたします。 ◆γуμ‐уд◇ |
素材をお借りいたしました
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